【出張編】上海出張レポート

2018.10.21

先週SHANGHAI FASHION WEEKに行ってきました。今、中国ではショップの増加が著しく、市内には想像していたよりも綺麗なセレクトショップ・ブティックが多く見られました。ディスプレイもしっかりしています。

 

 


 

ライフスタイルショップなんかもあって、日本とさほど雰囲気は変わりません。中国人のビジネスパートナーからは100-200くらい程しか、まともなセレクトショップはないと聞いていましたが、細かいブティックなど含めると、その10倍以上、既にあるのかもしれません。中国人ファッション関係者でさえも実際の数字がわからないのが実情です。今回訪れたトレードショーは

 

「ontimeshow」「 MODE」「时堂」

 

の3つです。

 

まずはontimeshow。こちらはおそらく現時点では一番イメージの良い展示会であり中国ファッションをリードする展示会になっていくでしょう。パリでいうMAN/WOMAN、なくなってしまったけどCapsuleのような雰囲気。中国国内で活躍しているブランドはここに出展していたと思います。日本のブランドや日本人が管理しているショールームも2-3出展していました。出展費用はブースによりますが什器付きで30-40万弱程度で出展できるので、そこまでハードルは高くはないと思います。ショールームでの出展参加であればさらにコストは抑えられそうです。(HP上では来場者数は12085人とのこと)

 

続いてMODE。ここはイメージよりもビジネス重視。オーダー金額や数量を目指すなら、ontimeshowよりもこちらが良いでしょう。来場者が多く盛り上がっている感があり、規模も3つの中で一番大きい。よくある大箱展示会です。欧米からの出展も見受けられました。日本ブランドのショールームも同じく2-3出展しています。

 

最後は时堂。昔のroomsのような雰囲気。実際にPR01のショールームも出展していました。あまり認知度は高くない(?)ですが、中国ブランドの個性派ブランドの出展が目立ちます。

 

 

イメージのontime
ビジネスのMODE
チャレンジの時堂

 

といった感じでしょうか。

 

今回一番驚きだったのが、中国人バイヤーは名刺を持っていないことです。出展ブランドのデザイナーでさえ名刺を持っていなかったのは衝撃的でした。では実際何で連絡を取っているのか?そう、WeChatです。名刺代わりにWeChatを交換するのです(日本でいうLINEで連絡するしオーダーもする)メールをほとんど使いません。信じられない商習慣です。中国では名刺が必要ない=カード入れ、名刺入れが全く売れないそうです。なるほど。。WeChatが流行りすぎて、いつでも携帯をいじるようになり、レジ横のガムやちょっとしたものが売れなくなったそうです。

 

ショールームで出展をサポートしている日本人や中国人は、オーダーをWeChatで受け集計し、各ブランドへ報告するため、膨大な量をまとめないといけません。スピードは早いが、いろんなものを通り越して商売をスタートする、日本とは真逆、そんなイメージです。ここでも良い面、悪い面が垣間見れました。

 

中国のファッションシーンは、派手め・強めのストリートとモードミックスが主流。ベーシックなスタイルは全く見受けられません。ウィメンズは国内の有名インフルエンサーの影響でしょうか、Dr.スランプ アラレちゃんのようなメガネにキャップ、金髪みたいな格好をした女の子が多かったのが印象的です。

 

メンズはまだまだファッションが成熟しておらず、追いついていない印象。全体的に派手めストリート、もしくは白黒モノトーンを好むようです。

 

上海のセレクトショップ、百貨店もリサーチしてきました。まず第一印象としては、プライスが高すぎます。これは関税と消費税?のようなものが2重にあり、どうしてもそうなってしまうそうです。日本のおよそ2倍の価格です。セントジェームスのロングTシャツが2万超えと聞けば想像しやすいのではないでしょうか。これでは日本に来て、爆買いするのも納得です。価格の設定戦略も中国ビジネスでは真剣に考慮しないといけないと感じます。

ASSEMBLE 弊社と同じ名前の百貨店自主編集ショップ!

 

 

 

 

お馴染みLane Crawford

 

最後に。

 

中国進出では、間に入る優秀なパートナーが必ず必要です。これは紛れもない事実です。いろいろなビジネス慣習の問題もクリアしていかないといけませんが、中国ファッションビジネスの勢いは本当に感じます。来場者の数も多く、活気があり昔の10年前の日本のトレードショーを見ているようでした。中国ブランドのレベルも全然低くありません。LOOKBOOKなど、欧米・日本ブランドと同等、それ以上のブランドもあったかもしれません。

 

日本市場で行き詰まっているブランドは、中国・アジア市場にどんどん飛び込んでいくべきでしょう。今回の出張でそれが確信に変わりました。弊社でも中国進出のサポートが来年以降できるよう、仕組みづくりをパートナーと築いていこうと思っています。

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